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【THA】術後リハに効果はあるのか?介入群VS非介入群【研究紹介】

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THA後非介入群

人工股関節全置換術(THA)後はリハビリを行わなくとも回復は著名であると言われています。

では、リハビリを行った場合と比較してどうなのか、リハビリは無意味なのか

ということが疑問になります。

そこで、「THA後のリハビリ効果」を検討した研究がありますのでご紹介します。

 

 

日本理学療法士学術大会で発表された以下の結果をまとめます⇩(リンク:抄録)

※雑誌Hip jointにも掲載されています⇩

Hip joint 35, 92-96, 2009-10-30

Hip joint 35, 97-100, 2009-10-30

Hip joint 36, 124-127, 2010-10-01

Hip joint 36, 144-147, 2010-10-01

 

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目的

THA後のリハビリについてRCTによりリハビリ効果を検討すること

 

対象・方法

■対象:片側THA(後側方アプローチ)58例→無作為に群分け

「リハビリ介入群32例」「非介入群26例」

※上述の3つの元研究で症例数に違いがあります

■除外基準:両側股OA、RA、大腿骨頭壊死、1年以内に整形OPE既往

【介入について】

両群:パンフレットに沿ったADL・歩行指導を看護師が行う

介入群:PT、OTによる個別的な運動療法・ADL・退院後のホームエクササイズ指導

 

■評価時期:術前・退院時(術後2週)・退院後1ヵ月・退院後3ヵ月・退院後6ヵ月

 

■検討項目:ROM・股外転筋力(HHD)・VAS・歩行速度(10m歩行)・6分間歩行・WOMAC・SF36

 

■統計解析:各群間の差の検討

 

結果

結果を表にまとめます⇩

*:有意差あり(介入群が良好な結果)

✕:評価非実施

 

術前 退院時 退院後1ヵ月 退院後3ヵ月 退院後6ヵ月
外転ROM
外転筋力
VAS
歩行速度
6MD
WOMAC 痛み
WOMAC こわばり
WOMAC ADL
SF36 PF
SF36 BP
SF36 VT
SF36 MH

※PF:身体機能 BP:体の痛み VT:活力 MH:心の健康

 

考察(結果のまとめ)

THA後のリハビリ実施による効果は・・・

身体機能・歩行能力:術後早期・退院後6ヵ月においても有効

HR-QOL:回復が約2ヵ月早まる

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補足:私の考察・意見

私の考察・意見を補足します。

・研究デザインがRCTによる非介入群との検討で面白い

・対象が除外基準からも分かるように片側例であったり、比較的軽度な症例である(重症例ではリハビリ効果がもっと明確に差が出るかと思う)

・有意差はあってもその差の程度(効果量など)は不明

・身体機能、歩行能力については更なる長期結果(1年後・2年後)でも差はあるのか疑問

・身体機能、歩行能力は差があってもHRQOLは退院後6ヵ月には差がなくなるのであれば、リハ介入の効果(患者の主観的評価)は中長期的に見れば意義がない!?つまり、セラピストの自己満!?

(回復が早まることを重要視するか否かは、症例のニーズにもよるか・・・)

 

終わりに

片側で比較的軽度な症例のTHAは術後半年も経てば、

患者満足度(患者の主観的評価)は、リハ非介入-介入で差がなくなる。

その事実を踏まえ、術後早期の痛みや体調が優れない時期に焦って無理をしたリハ介入をする必要はない。

病院側の理由(ベッド回転率など)や患者様のニーズを考慮して安心した早期退院を目指すには有効であると思われる。

 

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