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理学療法士養成校の総合実習で担当する疾患は複数分野が良い?単一分野が良い?

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リハビリ

理学療法士養成校の総合実習で担当する疾患についての記事です。

担当する疾患分野は、単一分野が良いか?複数分野が良いか?

という私の見解を最後に載せています。

 

その前に、まず原著論文として掲載されている調査結果をまとめました。

理学療法科学34(4):491-494,2019

「総合臨床実習の2施設で担当する症例の疾患分野(R)」

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目的

理学療法学科の4年生が2回の総合臨床実習で

担当する症例の疾患分野の組み合わせ分布を明らかにし、

学生指導に役立つ基礎資料を構築すること

 

対象・方法

理学療法学科4年生:99名

199件:99名×2施設(例外:1名は3施設)

2回の総合実習で大学に提出されたレジュメに記載された主疾患を下記分野に選定

「神経理学療法・運動器理学療法・内部障害理学療法」

3つの分野の1回目と2回目の組み合わせの分布を分析

 

結果

各組合せの結果を下記にまとめます。

2分野:61名(61.6%)

・神経-運動器:39名(39.4%)

・神経-内部障害:16名(16.2%)

・運動器-内部障害:6名(6.1%)

 

1分野のみ:38名(38.4%)

・神経:22名(22.2%)

・運動器:15名(15.2%)

・内部障害:1名(1.0%)

 

結果のまとめ

1分野のみより2分野の症例を担当することが多かった

 

 

考察

2分野担当について

長所:経験の幅を広げられる。卒後進路を広い視野で選択できる

 

1分野のみ担当について

長所:より理解を深めることが可能。学生本人が興味ある分野である場合、満足度が上がる

短所:学生が興味ない分野である場合、満足度が下がる可能性。

他の専門分野に対するイメージができるかが懸念。卒後進路を決める際の弱点

 

実習先の事情

複数分野を希望しても、実習先の事情(患者からの拒否など)により難渋することもある

 

 

私の見解

本論文の対象は提出されたレジュメの主疾患によるものなので、

レジュメにまとめてはいなくても他の疾患も担当しているとは思いますが・・・

 

実習生は、色々な分野の疾患を担当した方が良いと私は思います。

 

というのも、

私は、養成校卒業後は整形外科病院に勤めました。

そのためそれからは、主疾患としては運動器の1分野のみの担当でした。

しかし、既往歴や合併症で脳卒中や循環器疾患など様々な分野の影響を考えなくてはなりません。

実習で経験していれば、そのイメージが少しは持てます。

しかし、全く経験がなければ、整形外科病院に勤めている限り、

他分野が主疾患である患者様に担当することはありません。

なので、他分野の経験は、たとえ実習という短い期間でも物凄い貴重な経験になります。

 

本論文の1分野のみの長所として、「より理解を深めることができる」とあるが、

100の深さがあるとして、

1を5に深めてもあまり意味はありません。

しかし、

0を1にするのは非常に有意義なものであると私は思います。

(0だと、イメージを持つのが難しいのです。)

 

ということで、

実習生には、なるべく多くの疾患を経験できるようにすることが良い。

というのが、私の見解です。

卒後、(整形外科など)専門病院に勤める人ほど、他分野の経験が大切と思います。

一見解として、養成校の学生や先生、実習先の施設の指導者の先生の参考になれば幸いです。

 

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