本記事は、経営学用語である「顧客生涯価値(LTV)」について解説します。
経営において基礎的なことですが、とても大切な考えです。
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顧客生涯価値とは
参考:https://ja.wikipedia.org/wiki/顧客生涯価値
顧客生涯価値(LTV;Life Time Value)とは
「1人の顧客が生涯にわたって企業にもたらす売上の合計」のことです。
つまり、1回の購買活動ではなく、長期的な視点による価値になります。
LTVの算出方法
以下の式でLTVを算出できます。
※他の計算式もありますが、ここでは簡単な上式のみ言及します。
LTV:計算例
3名の顧客を例にLTVの計算をします⇩
顧客 | LTV | 平均購買価格 | 購入頻度 | 継続購買期間 |
---|---|---|---|---|
A様 | 20,000円 | 10,000円 | 2回/年 | 1年 |
B様 | 720,000円 | 2,000円 | 12回/年 | 3年 |
C様 | 576,000円 | 800円 | 24回/年 | 30年 |
A様のように平均購買価格が高くても、購入頻度や継続購買期間が少なければLTVは高くならない。
C様のように平均購買価格が低くても、購入頻度と継続購買期間が多ければLTVは高くなる。
LTVを上げるには
当たり前の話になりますが、上記の計算式から
LTVを上げるには以下の方法があります
・平均購買単価を上げる
・購買頻度を上げる
・継続期間を伸ばす
ただ、一般的には、「平均購買単価」を上げようとすれば、購買頻度や継続期間は少なくなります。
値上げをして、サービスの質には満足しているので購入自体は継続されたとしても、
購買頻度が下がることはあり得ることです。
つまり、単純にどれか1つの要素を上げれば良いという訳ではなく、総合的にみることが大切になります。
新規獲得費用・顧客維持費用と比較する
新規獲得費用・顧客維持費用にどれだけかけるかを検討する際、
LTVと比較して考えると良いでしょう。
新規獲得費用の例:広告・宣伝など
顧客維持費用の例:ポイントサービス・還元システム・DMなど
500円の単価の商品(サービス)でもLTVが50,000円であれば、
新規獲得に10,000円の費用をかける意味はあります。
また、継続期間を伸ばすため顧客維持費用をかけるのも
LTVがどれだけ上げられるかを考え設定すると良いでしょう。
終わりに(まとめ)
・顧客生涯価値(LTV):「1人の顧客が生涯にわたって企業にもたらす売上の合計」
・LTV=平均購買単価×購買頻度×継続購買期間
・LTVを上げるには3要素を総合的に考える
・新規獲得費用、顧客維持費用はLTVを考慮して設定する
目先の利益(購買単価)だけに捉われず、長期的視点で捉える大切な考えだと思います。
併せて、「顧客満足度向上による継続購買期間を延ばす」ことを目的とした
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