みなさんは新しく何かを始める際にどれくらいの時間で習得できると思いますか?
それが、今回お話しする「20時間の法則」です。
この法則は作家のジョシュ・カウフマン氏がTEDでお話しされたものです。
先日見たTEDの動画が参考元になってます↓
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1万時間の法則の誤解
「1万時間の法則」は聞いたことがある方が多いかと思います。
この時間は
「何か新しいことを習得するのにかかる時間」
とよくいわれています。
果たして本当に1万時間もかかっているでしょうか?
想像してみてください。例えば
・何か楽器を演奏できるようになるまでの時間
・ゴルフである程度球を飛ばせるようになるまでの時間
・泳げるようになるまでの時間
1万時間というと、「毎日5時間の練習を5年以上続ける」という計算になります。
そんなにかかりませんよね・・・
1万時間の法則は
フロリダ州立大学のK.アンダース・エリクソン博士が考案されたものです。
実はこの法則はトップクラスの人を対象に調査して明らかにされた法則なのです。
つまり
マルコム・グラッドウェルの「天才!成功する人々の法則」という本が
この「1万時間の法則」を主なテーマとして書かれたもので、
この本がベストセラーになり、世の中に「1万時間の法則」が広がったそうです。
天才! 成功する人々の法則 /講談社/マルコム・グラッドウェル
そこから、伝言ゲーム形式に
「超競争的な分野のトップになるために1万時間かかる」
↓
「何かの達人になるために1万時間かかる」
↓
「何かが得意になるためには1万時間かかる」
↓
「何かを習得するのに1万時間かかる」
へと変わってしまったのです。これはただの伝言ゲームからの誤解なのです。
「まあまあ良い」レベルまでなら20時間
このグラフは、「学習曲線」を表すもので、
練習したての頃は下手ですが、練習はじめると、すぐに上手くなります。
つまり、
この上達が速いプラトーに至る前(まあまあ良いレベル)に至る時間はどれくらいなのか?
その答えが「20時間の法則」ということです。
しかし、ダラダラとテキトーに学習してもダメです。
20時間の法則:4つの学習ポイント
ジョシュ・カウフマン氏が提唱する4つの学習のポイントを紹介します。
- スキルを小さく分解し、最も効果の出る部分を学習する
- 間違いを自己修正するのに必要な情報を収集する
- 誘惑を排除する
- 最低でも20時間は学習する
一つずつ説明します。
1.スキルを小さく分解し、最も効果の出る部分を学習する
何が出来るようになりたいかを見極め、スキルを分解する。
分解することで、重要な部分も見極められ、
最も効果の出る部分を学習していく。
2.間違いを自己修正するのに必要な情報を収集する
本や動画など何でも良いので、3~5つのリソースを準備する。
※ただし、これらのリソースを学習の先送りにする言い訳にしないように注意する。「実際の学習は本を読んでからにしよう」など
3.誘惑を排除する
実際に取り組むジャマとなるものを排除します。
(テレビ・インターネットなど)
これについては、「偶然性プランニング」という過去記事でも大切であることを紹介していますので、良ければどうぞ↓
4.最低でも20時間は学習する
たいていのスキルには、「フラストレーションの壁」がある。
つまり、自分自身ヘタクソであると自覚しているため、フラストレーションがたまる。
そのため、最低でも20時間は専念することで、克服することができ、
実際に結果が出るまで練習を続けることができるようになる。
これら4つのポイントはどんなスキルの学習にも使える。
全然難しいわけではない。
終わりに
新しいスキルを身につけることは素晴らしいことです。
まあまあ良いレベルを目指して、まずは20時間学習してみると良いでしょう。
20時間というと、1日40分を1ヵ月(30日)で達成です。
今更、楽器が弾けてもなぁ
今更、泳げるようになってもなぁ
今更、英語がしゃべれてもなぁ
なんて思わず、どんどん新しいスキルを身につけましょう。
たいていのことは20時間で習得できる /日経BP社/ジョシュ・カウフマン
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